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SGLT阻害薬と癌


最近糖尿病治療としてSGLT阻害薬というものが注目されているようです。

SGLTとはナトリウム依存性グルコース輸送体といって細胞内へグルコースを取り込む働きをします。
一方、ナトリウムに依存しないグルコース輸送体としてGLUTがあります。

SGLTは主に小腸と腎臓の尿細管に存在し、消化された食べ物から小腸へグルコースを取り込むのと、腎臓で糸球体から排出された原尿から糖を再吸収する働きをしています。(実際は心臓、骨格筋、肝臓、肺にも存在している)
SGLT1は上記全般に存在するのに対し、SGLT2はほぼ腎臓だけに存在するらしいです。

糖尿病治療薬としてはSGLT2を阻害します。
SGLT2を阻害するとどうなるかといいますと、尿から糖がダダ漏れになるのです(笑)
腎臓では糸球体で血液から水分が絞られ原尿となります。しかし原尿には身体に必要なミネラル、アミノ酸、ビタミン、そしてグルコースなど身体に必要な成分がそのまま含まれていますので、尿細管でそれら身体に必要な成分を再吸収します。

糖尿病の人はあまりにも血糖値が高いので、この再吸収が追いつかず尿に糖が出て行ってしまうわけですが、SGLT阻害薬はそれをさらにすすめて、糖の再吸収を阻害して尿として出してしまおうとする考えです。
(こう考えると糖尿病で尿から糖が出るのは一種の安全弁みたいなものでうまく出来たシステムです)

ま、糖質制限すればそもそも血糖値が無駄に上がることがなくなるのでこの様なクスリは不要ですが、あくまでもクスリでなんとかしようと考える医学会はこのようなクスリを開発したのですね。



で、これが癌とどう関係あるかといいますと、癌細胞は通常の細胞よりもグルコースを大量に必要とする事は皆さんご承知の事と思いますが、私は今まで癌細胞へのグルコース輸送はGLUTだけだと思っていたのですが、どうもSGLTも関与していそうなのです。

悪性腫瘍にはSGLT3が発現するとされ、さらに上皮細胞増殖因子(EGFR)というものがSGLT1と結合し癌細胞へのグルコース供給を安定化させているという報告もあります。
参考
EGFRのもつ予想外の役割:癌細胞を餓死から守る/M.D.アンダーソンがんセンター


癌は貪欲にグルコースを取り入れるためにいくつもの手段を確保しているのですね。

癌細胞はGLUT1が発現しているので、GLUT4のようにインスリン濃度に依存することなくグルコースの取り込みができるとされています。
しかしよく考えると、それが十分機能するのならばGLUT1だけで良いはずです。
それだけでは何かしら不都合があるので、SGLT系によるグルコース取り込みも行っているのではないでしょうか。

あるときはGLUT系、ある時はSGLT系、又はGLUTとSGLTを半々とか。。。
どのような使い分けをしているかは全くわかりませんが、少なくともSGLT系も使用しているのは確かと考えられます。


ということは、SGLT阻害薬は癌にも効果がある可能性が考えられます。
糖尿病治療にはSGLT2を阻害するものが開発されているようですが、SGLT1と2同時に阻害するタイプもあるようです。

SGLT1を阻害すれば癌細胞へのグルコース供給が制限されることになりますので、何かしら変化はあるのではないでしょうか。
又、SGLT1は主に小腸が食物からブドウ糖を取り込むのに活躍するのでそれを阻害することで、炭水化物を食べても糖質制限状態になるわけです。
又、尿から糖が排出されるので血糖値を低めに誘導できる。
等、癌の成長を抑えるであろう効果がかなり期待出来ます。



で、ここまで書いておいて何ですが、私は副作用が無いとしてもクスリは基本的に使いたくないので、全く試してみたいという気はないのですが(笑)


実はここからが本題で、SGLTの作用機序を考えていたらふと思った事があるのです。

以前の記事でも書きましたが、私は減塩については真っ向反対派です(笑)
ガンに塩分制限は必要か?

ガンには減塩すべしという根拠が、いくら調べても考えても納得できるものがみつからなかったからです。

しかし今回SGLTを考えていたところ、減塩すると効くのかも?と、少なくとも可能性があると思いました。
なぜかというと、SGLTにはナトリウムが必要だからです。

もちろん、人間の身体には恒常性があって以前の記事にも書いたように血中塩分(ナトリウム)濃度は最大限一定に保たれます。

しかし長期にわたって塩分摂取ゼロをしているとナトリウム濃度を保つにも限界があります。
そうすると、身体は次第に元気が無くなります。

わりと初夏にみなさん夏バテ的なダルさを経験する人も多いのではないかと思います。
急に発汗量が多くなり、尿細管や汗腺でのナトリウム再吸収能力の訓化にタイムラグがあるので塩分欠乏になりやすいのです。
私は特に汗かきなので、春から夏にかけてよく経験します。(塩なめて一発で治りますが)

実はあのダルさは、身体のSGLT系がうまく働かずエネルギー不足によって引き起こされている可能性もあるのではないだろうかと思います。(もちろん他の要因も様々にあると思いますが)

又、それとは別に以前から時々思っているのは、身体が元気すぎても癌は成長しやすいのでは?という事です。
例えば若い人は癌の成長が速く、老人は癌があまり成長しないなどと耳にします。

今、私はガンが発覚する前(糖質制限前)に比べてあまりにも元気だし、身体も若返っている気がするので、そのような不安を感じるのです(笑)
ではどうすればよいのだろうか?と考えた時に身体にあまり悪影響無く弱らす事が出来ないかなんて事を考え、それには徹底した塩分ゼロでナトリウムを欠乏させるのも一つの手段かもしれないという事も思っていたのでした。

なのでSGLTについて考えていたとき、癌を縮小させようとする場合、極端な減塩も有りかもしれないと改めて思ったのでした。
とりあえずやりませんけど(笑)

もちろん、これは癌を縮小させたいと考えた場合だけの話で、健康な人は一切気にせずしっかり塩分を摂取して問題ないと考えております。



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コメント

作用と反作用
途中まで拝見して、ええ?と思ったら、
ああなんだ。さすがだなあ、と。

薬と書いて、
その実は諸刃の剣(と言うより毒物)、
一安心して海塩と焼酎原液です( ^_^)/□
すみません、匿名です。
以前メトホルミンという糖尿病治療薬が癌の再発を抑えるという情報を目にしたことがあるのですが、今回の記事と何か関係あるのでしょうか?
的外れでしたらスミマセン…
音痴で貼り方が分からないのですが、「糖尿病治療薬 癌」で調べると出てきます。
音痴ついでに、何故か匿名になってしまっていた無礼をお許し下さい。
やり方が分かりましたので、今回から「うのじ」と名乗ります。
宜しくお願いします。


Re: 作用と反作用
通りすがりの「や」様

コメントありがとうございます。

クスリを毛嫌いしている訳ではないですが、使わずに済めばそれに越したことはないと思っております。

アルコールは糖新生を抑制して血糖値を下げる方向に作用しますので、「適度」な飲酒は私も推奨です(笑)
Re: タイトルなし
うのじ様

コメントありがとうございます。

メトホルミンと今回記事に書いたSGLT阻害薬の関係ですが、共通点があります。

それは、抗癌剤と違って副作用のリスクがとても低いと考えられる事です。

抗癌剤は癌を攻撃しますが、同時に正常な細胞にも少なからずダメージを与えてしまいます。

その点、メトホルミンやSGLT阻害薬は正常な細胞にダメージを与えることは考えにくく、副作用の少ない癌治療となる可能性があります。

SGLT阻害薬のガンについての効果はほとんど私の妄想ですし(笑)、機序から考えても抗癌作用はあまり強くはないと思われますが、メトホルミンについてはガンに対する効果があるとされる報告が結構あります。

メトホルミンは、
・腸管からのグルコース吸収抑制
・インスリン抵抗性の改善
・糖新生の抑制
これらの作用により血糖値を下げます。

さらに、癌細胞や癌幹細胞に直接作用して癌の増殖を抑える効果があるとする報告が多数あります。

私も、ケトン食でどうにもならなかった場合、まず初めにメトホルミンは試してみたいと思っているクスリです。

有り難うございます。
とても分かりやすく教えて頂いて助かります。
メトホルミン…主人には「糖尿病でもないのに処方してもらえるのかな?」と言われながらも、気になってメモしてあった薬です。
アマローネさんも場合によっては検討されていると伺い、ますます気になります。
転移・再発を繰り返している主人ですので、また提案する機会もあるかと思います。
貴重な情報を有り難うございました。

Re: 有り難うございます。
うのじ様

メトホルミンを処方してもらえるかどうかは、お医者さん次第でしょうね。
メトホルミンの抗腫瘍効果について知らないお医者さんも多いと思いますから。


主治医が難色を示したら、このページをプリントアウトして見てもらうか、
http://blog.goo.ne.jp/kfukuda_ginzaclinic/e/aa1fa0e8b1a55489028a982d55826250

又はこちらのクリニックに直接行かれてみてはいかがでしょうか。
http://www.f-gtc.or.jp/


あるいは、うのじ様がどちらにお住まいかわかりませんが、こちらのお医者さんも糖質制限に非常に理解のある良いお医者さんだと思いますので、可能であれば行かれてみて下さい。
http://e.oisyasan.ne.jp/asahi-cl
再発や転移を繰り返しているのならば、是非こちらもご覧ください。
http://e.oisyasan.ne.jp/asahi-cl/topics/can.html

大変親身にして頂き感謝しています。

私が全てを理解する必要はないのかも知れませんが、とても難しい内容なんですね。
正直を申し上げますと、こちらの記事を拝見して興味を持ち始めたばかりの状況で、アマローネさんの記事や、皆さんがこちらに寄せられているコメントの内容を読み解くレベルの知識が有りません。
薬を希望する時に、医師に見せる資料が有るのは非常に助かります。

そして具体的にクリニックまで挙げて頂いて有り難うございます。
神奈川県在住ですが、いざとなればどこへでも行くつもりでおります。

幸い現在は治療が落ち着いている状況で、次の再発・転移に備える時間が有りますので、アマローネさんの情報をもとに主人と一緒に勉強してみます。

暑さがぶり返して過ごしにくいこの頃ですが、ご自愛下さいますようにお願い致します。

うのじ様
コメントありがとうございます。

おすすめしておいて何ですが、どちらのクリニックも、副作用のない身体に優しいがん治療というコンセプトは素晴らしいと思ってますが、私が実際に行った訳ではありませんので、その点はご容赦下さいませ。


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